瞑想バカ-滝さんのひとりごと

瞑想バカ-滝さんのひとりごとです。東京在住49歳男性瞑想バカが、瞑想歴30年になり思うところあり、自分のような引きこもり系の人へ向けてひとりごとを言うブログです。

シュリグルギーターの話

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シュリグルギーターの日本語訳が出版されましたので、

紹介します。定価2600円です。

(ナチュラルスピリットさんから)

 

 

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この本はシヴァ派の経典です。

 

聖者ヴェーダヴィヤーサが書いた

 

スカンダプラーナの中の

 

一部の詩節です。

 

 

シヴァの特質について書かれた詩節に続き、

 

シヴァが、妻の女神パールヴァティー

 

解放を達成する方法や、

 

グルの原則、グルを崇拝する適切な方法、

 

グルギーターを繰り返し唱える方法と

 

その利点を説明しています。

 

 

 

『グル』とは、インドでは

 

人生の暗闇を取り除き、

 

心の光を明らかにする者と

 

説明されています。

 

 

多くの日本人は、人間崇拝、個人崇拝は、

 

悪いものだという考え方が

 

強くあります。

 

 

ここには、解放を目指す修行者『私』が、

 

『グル』とどのような

 

関係性を持つのか?

 

が描かれていますので、

 

関係性に注目して

 

読んでいただけたらいいなと思います。

 

 

個人的には、

 

『グル』と『私』の関係性を、

 

『全世界』と『私』の関係性に

 

拡張して行くストーリーだということが、

 

最近になってやっと理解できるようになりました。

 

 

 

『グル』には、自分の先生という意味と

 

何百代と続く伝統の流れを『グル』という意味があります。

 

 

『シュリグルギーター』は、『グル』つまり自分の具現化された

 

先生としての『グル』と、

 

『グル・タットヴァ』または『グルの原理』の両方への崇拝に

 

捧げられた詩を集めたものです。

 

 

 

多くのシヴァ派の帰依者は毎日グルギーター全体を繰り返し唱えますが、

 

『グル』の恩寵を得るため、

 

毎年グル プールニマ (7 月の満月) のお祝いの際に

 

グルプージャとグルギーターをチャンティングする人もいます。

 

 

 

この神聖な文書の起源は完全にはわかっていません。

 

遅くても5世紀ごろには成立しており、

 

その後スカンダプラーナに組み入れられました。

 

 

 

この話は、ヒマラヤの高地、カイラス山の住居での

 

シヴァ神と女神パールヴァテ​​ィーの間の神聖な対話であり、

 

信者の利益のために

 

人間の解放について話し合っています。

 

 

 

女神パールヴァテ​​ィーは、

 

夫のシヴァ神がサットグルに五体投地してひれ伏すのを見て驚き、

 

このグルへの献身と彼の謙虚さを

 

どうか説明するようにシヴァに求めました。

 

 

 

シヴァ神は、『グル』は悟りを開いた魂であり、

 

本質的に、グル、神、そしてすべての人の内なる自己は、

 

『一つである』と説明しています。

 

 

『グル』の人生は献身と無私の奉仕に満ちています。

 

スピリチュアルな道を照らし、暗闇を取り除き、

 

真我を知る方法を教えるのは『グル』です。

 

 

サンスクリット語学者で、

 

ノンドゥアル・サイヴァ・タントラの専門家である

 

ハリーシュ・クリストファー・ウォリス博士は、

 

この聖典の歴史の概要を次のように述べています。

 

 

『このテキストはインドのマハラシュトラ州で生まれました。

 

『シュリ・グル・チャリトラ』(マラーティー語で書かれた 1550 年頃の文書)

 

の第 49 章には、サンスクリット語の『シュリ・グル・ギーター』が含まれています。

 

 

一部の学者は、それがこのテキストに挿入され、

 

実際にはより古いものであると信じていますが、

 

その正確な起源はほとんど知られていません。

 

 

おそらく、グルに関するさまざまな情報源から

 

「最良の」詩を集めた何者かによって、

 

さまざまな情報源から編集されたものと思われます。

 

 

「これらの詩はカシミール サイヴァ タントラの情報源から抽出され、

 

バクティ ヨガとヴェーダーンタの要素と混合されました。

 

 

賢者スタは、シュリ・グル・ギーターの吟遊詩人であり、

 

そこに含まれるこれらの教えはもともと古代の口頭伝承から来ています。

 

マントラ プルシャの実践 (サンスクリット語の 50 の現象を身体に組み込むこと)

 

と創造主の神をチャクラに組み込むことが、

 

この聖句によって示唆されています。

 

 

 

インドにシュリ・ダッタトレヤという神がいます。


「シュリ・グル・ギーターとダッタトレヤの系譜とのつながりは非常に強いです。

 

シュリ・ダッタトレヤは、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの 3 つの頭を持つように描かれています。

 

彼はヒンズー教の伝統の複合神であり、

 

原初のグルであると考えられています。

 

現代のグルを遡って行くと、

 

シュリ・ダッタトレーヤに行き着くと言われます。

 

 

彼は 自然界の24 の側面または『自然の形態』をグルとしていたと言われています。」

 

自然も人々を教える『グル』なのです。

 

 

「シュリ・グル・ギーターは、

 

特定の神を瞑想したり視覚化したりする方法を説明する

 

イメージ瞑想の詩節の

 

ディアナ・スローカまたは視覚化の詩で始まります。

 

 

ウォリス博士は次のように説明しています。

 

それは、グルの原理である『グル・タットヴァ』を瞑想する方法を教えてくれます。

 

 

その『グルタットヴァ』とは何ですか?

 

あなたを暗闇から光に導くもの、

 

あなたの教師やあなたに教えてくれるものすべてが含まれます。

 

言い換えれば、私たちを無知の暗闇から知恵の光へと

 

動かす精神的なプロセスを促進するものはすべて、グル・タットヴァなのです。」

 

 

ディアナ・スロカ:

Haṁsābhyāṁ parivṛtta-patra-kamalair divyair jagat-kāraṇair
viśvotkīrṇam aneka-deha-nilayaiḥ svacchandam ātmecchayā |
Tad-dyotaṁ pasa-śāmbhavaṁ tu caraṇaṁ dīpāṅcra-grāhiṇaṁ
pratyakṣākṣara-vigrahaṁ guru-padaṁ dhyāyed vibhuṁ śāśvatam ||

 

 

ウォリス博士は以下のディアナ スロカを翻訳しました。

 

『人は、すべての神聖な音(サンスクリット語、50の音、宇宙の振動構成要素)

 

を目に見える形で具現化した、永遠に遍在するグルの状態について

 

瞑想すべきです。

 

人は、「ランプの炎」を保持する実践と行為、

 

つまり、世界の神聖な原因によって存在するすべてのものに刻まれている

 

自発的自由(スヴァッチャンダ)を照らす

 

シャンバヴァの状態(目撃の状態)について瞑想すべきである。

 

それはすべての体を住居として持ち、

 

そのチャクラの花びらが「ハム」と「サハ」によって回転する

 

「蓮華」(すなわちチャクラ)に組み込まれている。

 

人はグルの御御足を瞑想すべきです。』

 

 

解説:

「なぜ私たちはグルの足を瞑想する必要があるのでしょうか?

 

アヌグラハ、神からの恵みが足元を流れているからです。

 

このスローカは、私たちがグルの状態について

 

瞑想する必要があることを教えています。

 

状態とは何ですか?

 

それは永遠であり、すべてに浸透しています。

 

私たちは物理的な教師について話しているのではなく、

 

私たちの目の前にある

 

世界/宇宙の不滅の化身 ( pratyakṣākṣara-vigrahaṁ)について話しています。

 

「グルの状態は、すべての音素(現実そのものの構成要素)を

 

目に見える形で具現化したものです。

 

人はランプ(本質・自然の入れ物であるもの)の

 

炎(最も内なる自己、アートマン)を保持する実践と行為の形式について

 

瞑想する必要があります。

 

これは、ランプの炎を持つ世界における私たちの在り方を示しています。

 

さあ、自分自身に問いかけてください。

 

どのような形式の実践と行為が神聖な状態につながるのでしょうか?

 

この状態はシャンバヴァの状態(第三者として目撃の状態)、シヴァの神聖な状態、

 

そしてヨーガの道の目標である完全な覚醒です。」

 

 

さあ、グルの活動について瞑想してみましょう。

 

さあ、グルの教えに完全に浸りましょう。

 

なぜなら、これらのランプの炎にはシャンバヴァの状態、

 

つまり私たちの存在と存在そのもののあらゆる側面における

 

徹底的な自由の神聖な状態を伝える象徴が宿っているからです。

 

このグルの恩寵が私たちの道を照らしますように。

 

この神聖なランプの炎もあなたの『グル』なのです。

(終わり)