瞑想バカ-滝さんのひとりごと

瞑想バカ-滝さんのひとりごとです。東京在住49歳男性瞑想バカが、瞑想歴30年になり思うところあり、自分のような引きこもり系の人へ向けてひとりごとを言うブログです。

トゥルシーの話

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トゥルシーの話。

 

植物のトゥルシーです。

ホーリーバジルとも言われます。

シソ科の植物で、シソに近い香りが

します。

ハーブティとか、料理にも

使われます。

 

このトゥルシーは、ヒンドウー教では、

トゥルシー女神、トゥルシーデーヴィと

崇めて、バクティの象徴になっています。では、

ヒンドウーのトゥルシー物語を紹介します。

 

トゥルシーデーヴィは、ヴィシュヌ神の帰依者の1人でした。 さらに、

トゥルシー女神はマハーラクシュミー

の義理の妹であり、ヴィシュヌ神

妻でもありました。

 

彼女の過去の話ですが、

トゥルシーが結婚した最初の夫は悪魔でした。 彼女は偉大な悪魔であった

ジャランダラと結婚しました。

 

彼は悪魔になる前は、とても親切で

優しい人でした。

だからこそトゥルシーは彼と結婚した

のですが、その後、彼の中にエゴと

プライドが生まれました。

 

エゴが生まれたとき、彼は悪魔になってしまったのです。 その彼の

悪魔のパワーは彼自身にはありませんでした。

 

彼のパワーは、トゥルシーが

ヴィシュヌ神に対して抱いていた信仰と祈りから来ていました。

 

彼の中にプライドが生じたとき、

彼は実在に対して盲目となりました。

彼は現実が見れなくなりました。


彼はいたるところで戦いを仕掛け、

勝利を収めていきました。

彼は有頂天でした。

 

彼がどこへ行っても、トゥルシーの

信仰と祈りのために

彼は勝利することができたのです。

 

ついに、ジャランダラがシヴァ神

ところに行って、

 

「あなたの妻、パールヴァティーを奪って結婚します。」

 

と言ったのは、彼の勝ちたいという

プライドがそうさせたのでした。

全くのバカでした。

 

ジャランダラのこの宣言の後、

シヴァ神ガネーシャ神、

カルティケーヤ神は彼と戦いましたが、彼らは敗北しました。

 

シヴァ神ですら敗北したのです。

どうしてでしょうか?

 

それは、

トゥルシーデーヴィが

ジャランダラに与えた花輪を

彼が身に着けていたからであり、

この花輪によって、

シヴァ神に対してすら、

彼は護られていたのです。


花輪ガーランドは、

祈りの純粋性の象徴でした。

 

彼女は夫への愛情のために、

他の男性に触れることさえありませんでした。

それほど彼女は純粋だったのです。


それで、ジャランダラはパールヴァティーのところに行って言いました。


「私はあなたの夫を打ち負かしました。 だから今、あなたを私の妻として連れて行きます。」


驚いたパールヴァティーは言いました。

「ここから立ち去りなさい。

今すぐに。あなたを燃やして

灰にしてしまうわよ。」


 これが女神さまの力です! 

怖いですね。
パールヴァティーは言いました。

 

「あなたの母である私に対して、

何てことを言うのでしょうか?

あなたを赦しますが、

ここからすぐ出て行きなさい!」 


ジャランダラは、

「はっ!」と我に返りました。

 

自分の間違いに気づき

逃げ帰りました。


トゥルシーデーヴィがこれを聞くと、

ジャランダラに言いました。


「あなたは何ということをしたのですか?

パールヴァティーは宇宙の母です!

彼女はパラシャクティです!」

 

それからラクシュミーが来て彼に話しました。
「ジャランダラ、あなたは何ということをしたのでしょう? 彼女はあなたのお母さんです、どうしてそんな想いを持つことができるのでしょう?悔い改めなさい。」


それを聞いた彼は、改心するどころか、反発して非常に腹を立て、また、妻の

トゥルシーがヴィシュヌ神に祈っていたことも、彼にとっては面白くなく、

ジャランダラの怒りは、頂点に達しました。

 

怒りで激昂して、

彼女の目を取り除いてしまい、

トゥルシーを盲目にしました。


しかし、それを聞いてヴィシュヌ神

慈悲の心から彼女の目を復活させました。

 

すべての神々は彼と戦おうとしましたが、彼を倒すことはできませんでした。


最後に、神々はヴィシュヌ神のところにお願いに行きました。


ヴィシュヌ神よ、トゥルシーは

あなたの偉大な帰依者バクターです。

彼女の花輪の威光を無くすことができるのはあなただけです。

どうにかしてください。

私たちを助けてください。」


ヴィシュヌ神

「わかりました、やってみましょう」

と言いました。


ヴィシュヌ神は、

バクティの重要性を認識していました。


ヴィシュヌ神は悪魔ジャランダラに、
「お前を倒す。戦いだ!」

と言いました。


しかし、戦いが起こる前に、

その場所から消えて

ヴィシュヌ神はジャランダラに変身して、トゥルシーに近づきました。

 

ヴィシュヌ神が変身してやってきたとき、トュルシーには見分けがつかず、

彼に触れて、

「お帰りなさい」と言いました。

 

彼女が彼に触れた瞬間、

ジャランダラにパワーを与えていた

純粋な花輪は朽ちて黒くなって

しまいました。


その瞬間、シヴァ神は三叉槍を突いて

ジャランダラの頭を切り落とし、

その頭は飛んで

トゥルシーの足元に落ちました。


彼女はそれを見ると、

ジャランダラの頭が彼女に

言いました。


「君は、別の男と一緒にいたのだね。」

 

びっくりしたトゥルシーは言いました。


「あなたは誰ですか?

今、この隣にいるのが私の夫ですよ。」

 

ジャランダラは言います。
「いや、違う、君の夫はこの私だ。」

そう言って、

ジャランダラは息を引きとりました。


トゥルシーはヴィシュヌ神の方を向いて、

「あなたは誰なんですか!」

と迫りました。

 

ヴィシュヌ神はトゥルシーに彼の本当の姿を明らかにし、

ヴィシュヌ神としての姿になりました。

 

それを見て

トゥルシーは激怒しました。

彼女の持つバクティの力で、彼女は

ヴィシュヌ神を呪い、

「石になりなさい!」と言い、

ヴィシュヌ神

石(サリグラム)になりました。


そして、宇宙を維持する御方である

マハーヴィシュヌ神が石に変わったとき、世界には不均衡がもたらされました。

 

ご存知のように、

ブラフマー神は創造、

ヴィシュヌ神は維持、

シヴァ神は破壊、再生を

それぞれ司っています。

 

これらのいずれかが存在しない場合、

すべてが不均衡になります。

 

神々はトゥルシーに駆け寄り、

「トゥルシーデヴィ、私たちを救ってください。困っています。」

と言いました。

 

しかし、彼女が苦しんでいたとき、

誰も彼女のためにそこにいなかったので、

トゥルシーは誰にも同情を示しませんでした。

誰にも心を開きませんでした。

 

それからラクシュミーがやってきました。ラクシュミーのその日の服は

「白」でした。

 

通常、ヒンドゥーでは、

白いサリーは、お葬式とか未亡人によって着用されます。

(出家して霊性の道にあるときも着ますが)

普段、ラクシュミーは常に緑と赤の服を着ていますが、夫が石になってしまったため、サリーの色は白に変わりました。

 

トゥルシーは、ラクシュミーが白い服を着ているのを見て、自らの間違いに気づきました。

 

「ああ、私はあなたを未亡人にしてしまったのですね」と言いました。


ラクシュミーは言いました。

「あなたがヴィシュヌ神の最高の帰依者であるため、私の夫は変装してまで

あなたのところに来ました。

彼はこのリスクを冒してあなたのところに来たのです。そして今、私は未亡人となってしまいました。

今後世界は、あなたという人を、

私を未亡人にした存在として記憶することでしょう。」


トゥルシーは過ちに気づき、

「いいえ、私はそれを望みません。」

と言って、

ヴィシュヌ神を許しました。

 

こうして、ヴィシュヌ神は石ではなく

神の本当の形に戻りました。

トゥルシーデーヴィは皆を許し、

「私はもうこの世界にいることができないので、ここを去ります。」

と言いました。

 

彼女は自らのバクティの力で、

自分自身を灰にしてしまいました。

灰になった彼女を見て、トリムルティ(ブラフマー・ヴィシュヌ、シヴァ)をはじめ誰もが彼女を責め過ぎたと恥ずかしく思いました。


トゥルシーデーヴィはとても素晴らしい帰依者であったのにもかかわらず、そのような事態となってしまいました。

神々は灰となった彼女を祝福しました。

 

今日トゥルシーと見なされている

聖なるバジル、ホーリーバジルは、

トゥルシーの灰から育ちました。

 

実際、聖なるバジルは

トゥルシーデーヴィそのものなのです。


ヴィシュヌ神はトゥルシーを欺くために自らがしたことに対してとても後悔し、彼は彼女を祝福して、こう言いました。

 

「 人々がわたしに祈るときはいつでも、トゥルシーの葉がわたしに置かれることになるであろう。」と。

 

こうして、ヴィシュヌ神や、クリシュナ神の礼拝には、必ずトゥルシーが捧げられるようになったのです。

 

そして、サリグラムはトゥルシーの木の下に置かれて礼拝され、

トゥルシーの葉は常にサリグラムに置かれているのです。

 

ヴィシュヌ神は、自らの体から、

サリグラムを物質化しました。

それはトゥルシーと一緒に置かれました。

 

そして彼はまた、トゥルシーの葉がない限り、誰からのいかなるプラサードも決して受け入れないと言いました。

 

そのため、ヴィシュヌ神にプラサードを捧げるときはいつでも、彼がそれを受け入れるように、常にプラサードの上にトゥルシーの葉を置くようになったのです。


そして、自宅でトゥルシーを育てて

トゥルシーに水をやるだけで、彼女はあなたのカルマを取り去ると言われています。